フランスにおける新型コロナウイルスの発生状況(2020年4月14日~4月18日)

令和2年4月19日

2020年4月18日

【統計】
●18日(土),フランスでの感染者数は2,569人増え111,821人。入院者数は551人減り30,639人,うち重篤者は194人減り5,833人。病院での死者は364人増え11,842人,要介護高齢者施設での死者は278人増え7,481人。よって,フランス国内の死者数は642人増え19,323人。
 
●オーヴェルニュ・ローヌ・アルプ地域圏の入院者数は前日から23人減り2,942人,重篤者は23人減り578人。病院での死者数は38人増え992人。
 
●県別入院者数・死者数(対前日増加人数)
 リヨン市を含むローヌ県が1,215人(-23)、死者390人(+14)。アン県が173人(+21)、死者60人(+5)。アリエ県が57人(-4)、死者22人(+3)。アルデッシュ県が110人(+6)、死者49人(+1)。カンタル県が22人(-1)、死者0人。ドローム県が173人(-16)、死者100人(+3)。イゼール県が247人(-8)、死者65人(+2)。ロワール県が470人(-19)、死者139人(+5)。オート・ロワール県が39人(+10)、死者6人(+0)。ピュイ・ド・ドーム県が70人(-1)、死者24人(+2)。サヴォワ県が88人(-4)、死者32人(+1)。オート・サヴォワ県が278人(+16)、死者105人(+2)。
 
※上記のオーヴェルニュ・ローヌ・アルプ地域圏の統計には要介護高齢者施設分は含まれていない。
 
【報道概要】 
●ヌーヴェル=アキテーヌ地域圏バイヨンヌ市で,複数の看護師に脅迫状を送り付けた疑いで3人が拘束された。看護師と同じ建物の居住者に感染の恐れがあるとして,看護師に引っ越しを命じる内容が記載されていた。容疑者は手紙に残されていた指紋で直ちに特定され,看護師と同じ地区に住む男女1名と58歳の男性1名であった。
 
●ブーシュ=デュ=ローヌ県知事は,客船Costa Deliziosa号の乗客のマルセイユ港での下船を拒否。同客船は1月5日にヴェニスを出発,4月26日までアジアなど各都市を周遊する予定であった。2,000人以上が乗船しており,うちフランス人が400人以上含まれているとのこと。乗客のフランス人は,このままイタリアで下船した場合には感染のリスクが高く合理的ではないと話した。
 
●エールフランス航空は,7月から運航率を30%程度にする計画と発表。現在,フランスの海外県,欧州の15都市,主要都市(東京,ニューヨーク,ロサンゼルス,モントリオール,メキシコ,リオデジャネイロ,サンパウロ),アフリカ3都市(ダカール,アビジャン,コトヌー)の運行を続けているが,90%の航空機の運航を停止しており,45,000人の社員が部分的失業となっている。
 
●ミュルーズ市の病院に軍が設営した野外病院の撤去が開始された。
 
●現在,リヨン市内では医療関係者の子女を17校で220人受け入れている。他方,市内には38,000人の小中学生と5,000カ所の保育園があり,リヨン市長は5月11日以降の学校再開について,あらためて「その手はずを整えていくことは難しい」とした上で,「非常に段階的でしか平常の受け入れ体制に戻していくことができない」と話した。
 
●家電などの粗大ごみ,木材,金属類などのゴミ処理場も3月17日以降,閉鎖されていたが,サヴォワ県及びオートサヴォワ県では,来週より複数の処理場が再開される(アルベールビル市では15日から再開済み)。
 
●グルノーブル・アルプ大学病院には16日時点で105人の感染者が入院(うち24人が重篤)しているが,ここ1週間は感染患者は減少しており,病院関係者は「この望ましい状況から,おそらく同大学病院地域での感染拡大の山は越えたと言える」と述べた。
 
●MOF(国家最優秀職人章)を持つ理髪師のSebastien Allary氏は,リヨン・サンジョセフ・サンリュック病院で医療関係者のために,防護服を身にまといヘアカットサービスを始めた。

2020年4月17日

【統計】
●17日(金),フランスでの感染者数は405人増え109,252人。入院者数は115人減り31,190人,うち重篤者は221人減り6,027人。病院での死者は418人増え11,478人,要介護高齢者施設での死者は343人増え7,203人。よって,フランス国内の死者数は761人増え18,681人。
 
●オーヴェルニュ・ローヌ・アルプ地域圏の入院者数は前日から5人減り2,965人,重篤者は27人減り601人。病院での死者数は27人増え954人。

●県別入院者数・死者数(対前日増加人数)
 リヨン市を含むローヌ県が1,238人(+10)、死者376人(+7)。アン県が152人(-1)、死者55人(+3)。アリエ県が61人(+1)、死者19人(+0)。アルデッシュ県が104人(+2)、死者48人(+3)。カンタル県が23人(-5)、死者0人。ドローム県が189人(-13)、死者97人(+5)。イゼール県が255人(+9)、死者63人(+1)。ロワール県が489人(+5)、死者134人(+2)。オート・ロワール県が29人(+5)、死者6人(+0)。ピュイ・ド・ドーム県が71人(-3)、死者22人(+1)。サヴォワ県が92人(-3)、死者31人(+1)。オート・サヴォワ県が262人(-12)、死者103人(+4)。

※上記のオーヴェルニュ・ローヌ・アルプ地域圏の統計には要介護高齢者施設分は含まれていない。

【報道概要】
●16日,ル・メール経済・財務大臣はBFMTVに出演し、外出制限措置で休業しなければならなかったTPE(雇用者数が10人以下の小規模企業)のオフィス・店舗賃料について,支払い延期ではなく,3カ月間分の賃料を免除するように,大手不動産企業に頼んでいると話した。

●16日,ローヌ県知事はBFM Lyonに出演し、5月11日以降も街中が人で溢れ返らないように検問を続ける予定だと話した。また夏のバカンスについては、感染再拡大に繋がるような移動は避け、細心の注意を払うように呼び掛けた。

●リヨンメトロポール・サンテティエンヌ・ロアンヌ商工会議所が、1,968の企業に調査を行ったところ、63%の企業が活動を続け、約3分の1の企業が休業中であることが判明。多くのホテル,レストラン,カフェは休業中であるが、工業の77%、サービス業の73%が活動を続けている。

●リヨンメトロポールは、外出制限が解除される5月11日以降,公共交通機関の利用者の集中を防ぐために、自転車・キックボード・徒歩での移動を考慮した整備を行うと発表した。グルノーブル市長も、既に多く設置されている自転車用道路に補完するような形で外出制限解除策を考えると発表した。

●空母シャルル・ドゴールの乗組員を中心に,コロナウイルスの感染が拡大していた件で,フロランス・パルリ軍事大臣は,2,010人の検査を行った結果,1,081人が陽性,うち545人が感染症状を示していると本日午後の国民議会の場で発言。
 
●フランス医学アカデミーは、5月11日以降も高齢者への強制的な外出制限を行うことに反対している。「外出制限措置で生じる精神的苦痛を過小評価してならない。」また、「年齢で処理し、保護の名目で、高齢者を隔離するような単純な仕向けには納得できない。」とコメント。フランス医学アカデミーは次の3点を尊重するように提唱している。まず感染防止策の遵守や外出の際のマスク着用等、世代を超えた連帯を国民全体に促すこと。次に年齢、障がい、慢性疾患の有無に関わらず、脆弱な人も責任を持ち、社会に役に立っていると考えること。そして全ての場合において、患者の決断を尊重すること。

●グルノーブル大学病院の医師らが、世界中の新型コロナウイルス関連記事を纏めたサイトbibliovid(https://bibliovid.org/)を開設。コロナ関連記事が世界中で溢れる中で、医療従事者が有益な情報を得れるよう開設された。

●ブルターニュ地域圏のモルビアン県では,本日から5月11日までの間,ラム酒,コニャック,ウイスキー,シードルを含む果物の蒸留酒などの高アルコール類(公衆衛生法典L3321-1条の第4・第5グループの酒類)の販売が禁止される。ここ数日,同県ではアルコールを原因とする家庭内暴力が約30%増加している。

2020年4月16日

【統計】
●16日(木),フランスでの感染者数は2,641人増え108,847人。入院者数は474人減り31,305人,うち重篤者は209人減り6,248人。病院での死者は417人増え11,060人,要介護高齢者施設での死者は336人増え6,860人,よって,フランス国内の死者数は753人増え17,920人。
 
●オーヴェルニュ・ローヌ・アルプ地域圏の入院者数は前日から34人減り2,970人,重篤者は11人減り628人。病院での死者数は42人増え927人。

●県別入院者数・死者数(対前日増加人数)
 リヨン市を含むローヌ県が1,228人(-6)、死者369人(+14)。アン県が153人(+14)、死者52人(+0)。アリエ県が60人(+1)、死者19人(+2)。アルデッシュ県が102人(+1)、死者45人(+0)。カンタル県が28人(+0)、死者0人。ドローム県が202人(-5)、死者92人(+3)。イゼール県が246人(-9)、死者62人(+3)。ロワール県が484人(-6)、死者132人(+6)。オート・ロワール県が24人(-3)、死者6人(+0)。ピュイ・ド・ドーム県が74人(+1)、死者21人(+3)。サヴォワ県が95人(-1)、死者30人(+2)。オート・サヴォワ県が274人(-21)、死者99人(+9)。

※上記のオーヴェルニュ・ローヌ・アルプ地域圏の統計には要介護高齢者施設分は含まれていない。

【報道概要】
●オーヴェルニュ・ローヌ・アルプ地域圏議会議長は、同地域圏内全ての住民(約800万人)にマスクを配布すると発表した。洗濯・再利用可能なマスクで、AFNOR(フランス工業標準化協会)の規格に準じて作られている。地元の企業に合計900万枚発注し総額は約3,000万ユーロ(約35億円)となる。マスクは各自治体の協力により配布される。

●5月11日の学校再開について、リヨン市長はル・プログレ紙の取材に対し、「市内の全ての学校を開けるのは難しい、いや不可能であろう」と述べ、市内200以上ある幼稚園・小学校と128の食堂を,11日に一斉に再開することに難色を示した。また「優先事項を検討し、条件を定める必要がある。政府の詳細を待とう。5月11日はあくまで目安でしかない。しかし、可能な限りの最良の安全な環境の下での学校再開に向けて,前もって取り組んでいく」と話した。

●リヨン市では高齢者の外出を避けるために、食料品セットの配布を行う。対象者は80歳以上の高齢者でCarte Senior(リヨン市発行のシニアカード)保持者。対象者は本日からメール又はSMSが届き、約1週間分の食料品を電話で注文することが出来る。今後、対象年齢を広げていく予定。

●オート・ロワール県のピュイ・アン・ブレ検察は、サン・モーリス・ド・リニョン市のVecteur Energy社に対し、規格に反した手指消毒液を生産したとして捜査を開始した。競争・消費・詐欺防止総局の検査を経て、検察は「品質偽装と他人の命の危機をもたらした」として捜査を行っている。当商品は消毒液に最低限必要なエタノール濃度60%に達していない。Vecteur Energy研究所の"Solution Hydroalcoolic"の名前で既に2,000本販売されており、所持者は直ちに使用をやめ、外出制限措置が解除された後,購入した店に持っていくように呼び掛けている。

●フランス銀行連盟は5月11日より,カルトブルーなどによる非接触型決済(Paiement sans contact)の上限額を,現在の30ユーロから50ユーロに変更する考えを示した。カード決済端末機での暗証番号の押下回数を減らすことで感染予防を図るもの。

●ポール=ボキューズ・ブラッスリーのシェフ達は、高齢者施設への食事提供を開始。今後リヨン市内の病院にも提供される予定。

●今年の9月に予定されていた、リヨン・ダンス・ビエナーレのパレードが来年の9月に延期になった。劇場での公演は今年の9月に開催される予定だが、海外アーティストの移動等に影響が出るとみられる。

2020年4月15日

【統計】
●15日(水),フランスでの感染者数は2,633人増え106,206人。入院者数は513人減り31,779人,うち重篤者は273人減り6,457人。病院での死者は514人増え10,643人,要介護高齢者施設での死者は924人増え6,524人,よって,フランス国内の死者数は1,438人増え17,167人。
 
●オーヴェルニュ・ローヌ・アルプ地域圏の入院者数は前日から40人減り3,004人,重篤者は20人減り639人。病院での死者数は49人増え885人。
 
●県別入院者数・死者数(対前日増加人数)
リヨン市を含むローヌ県が1,234人(-13)、死者355人(+19)。アン県が139人(+5)、死者52人(+6)。アリエ県が59人(-3)、死者17人(+1)。アルデッシュ県が101人(-5)、死者45人(+0)。カンタル県が28人(-1)、死者0人。ドローム県が207人(-19)、死者89人(+4)。イゼール県が255人(+6)、死者59人(+7)。ロワール県が490人(+1)、死者126人(+10)。オート・ロワール県が27人(-2)、死者6人(+0)。ピュイ・ド・ドーム県が73人(-6)、死者18人(+0)。サヴォワ県が96人(-3)、死者28人(+0)。オート・サヴォワ県が295人(+0)、死者90人(+2)。
 
※上記のオーヴェルニュ・ローヌ・アルプ地域圏の統計には要介護高齢者施設分は含まれていない。
 
【報道概要】
●Amazon.Franceは4月16日~20日まで物流拠点を閉鎖する。14日,Nanterre地裁は労働組合Solidairesによる訴え(物流拠点における感染対策などの労働条件に問題がある)の一部を認め,食料品や衛生用品などの生活必需品のみを取り扱うよう判決を下し,違反した場合には,1日あたり100万ユーロの罰金を科す可能性を示唆していた。Amazonはフランス国内全ての物流拠点で安全性に関する評価作業を行うこととなる。
 
●フィリップ首相は国民議会の質疑において、外出制限解除の具体的なプランは5月11日より相当前に発表する予定であるが、争点を解決できるよう各関係者の意見を伺う必要があると話した。
 
●フィリップ首相は,新型コロナウイルス対応にあたっている医療関係者のうち,特に感染拡大地域の施設で従事している者には1,500ユーロ,それ以外の地域の者には500ユーロの手当を非課税で支給すると発表。超過勤務手当単価についても50%引き上げられる。また,日本の生活保護費に相当するRSAを受給している家庭,長期失業者などASSを受給している家庭には150ユーロに加え,子ども1人につき100ユーロが支給される。
 
●ジェラルド・ダルマナン行動・公会計大臣は,外出制限措置の中、公共サービスを提供するために出勤しなければならなかった一部の国家公務員に1,000ユーロを上限として手当を支給すると発表。国家公務員の5分の1にあたる、40万人が受給することになる。
 
●ブランケール国民教育・青少年大臣は、LCLのインタビューで、夏のバカンス中の特別措置を示唆した。バカンスの時期に変更はないが、「とても教育的な」サマースクールとして、学校を開放することも視野に入れている。「外出制限措置が長引くほど、学習放棄のリスクが高くなる。永久に放棄する可能性もある」と同大臣は指摘し、学校の日程変更により生じたであろう欠落を生徒が取り戻すことや、学習放棄防止を目的としているとされる。教育省のデータによると、現在5%の生徒と連絡が取れない状況にある。
 
●消費者保護団体は夏のバカンス旅行の予約はまだ行わないように呼び掛けている。ピュイ・ド・ドーム消費者保護団体会長のダニエル・ビドー氏は「現時点で予約するのはとても危険であり、決断するには時期尚早だ。クレジットカードで予約する際は、補償条件をよく確認する必要がある。疫病は返金されないことが多い。」と話した。なお、記事によると、外出制限措置開始までに予約した旅行(3月1日~9月15日)で、旅行をキャンセルする場合,18ヶ月使用可能な金券に代えることが可能となるケースもある。外出制限措置以降に予約された旅行への措置はまだ発表されていない。
 
●迅速にPCR検査ができる機器がリヨン市のクロワルッス病院で導入された。これまでリヨン市で最も大きい私立検査所でも1日当たり400件しかPCR検査ができなかったが、新型機では1日当たり、2,400件の検査が可能となる。
 
●クレルモン・フェラン市近郊のランプド市は、Louis-Pasteur要介護高齢者施設において,これまで感染により15名が亡くなったと発表。入居者全員が検査を受け、24名が陽性(うち16名が無症状)であった。一方で、症状を訴えていた7名が陰性であった。現在、31名に厳格な隔離措置が取れている。
 
●6月27日~7月19日に開催を予定していた「ツール・ド・フランス」は8月29日(ニース出発)~9月20日(パリ着)に延期される。
 
●配偶者暴力を受けた女性の受け入れ施設がリヨン市のPart Dieuショッピングセンター内(地下1階)に開設された。開館時間は月曜日~金曜日の14時~16時半まで。移動できない人は運営団体の一つであるVifil SOS femmesの代表電話(04 78 85 76 47)に9時半~17時まで連絡できる。
http://www.rhone.gouv.fr/content/download/40753/226515/file/-Rhone-.pdf

2020年4月14日

【統計】
●14日(火),フランスでの感染者数は5,497人増え103,573人。入院者数は179人増え32,292人,うち重篤者は91人減り6,730人(うち,95人が30歳以下,3分の1が60歳以下,61%が60歳~80歳)。病院での死者は541人増え10,129人,高齢者要介護施設での死者は221人増え5,600人。よって,フランス国内の死者数は762人増え15,729人。
 
●オーヴェルニュ・ローヌ・アルプ地域圏の入院者数は前日から11人減り3,044人,重篤者は12人減り659人。病院での死者数は42人増え836人。

●県別入院者数・死者数(対前日増加人数)
 リヨン市を含むローヌ県が1,247人(-5)、死者336人(+16)。アン県が134人(+14)、死者46人(+2)。アリエ県が62人(+4)、死者16人(+3)。アルデッシュ県が106人(+0)、死者45人(+2)。カンタル県が29人(+0)、死者0人。ドローム県が226人(-8)、死者85人(+5)。イゼール県が249人(-6)、死者52人(+4)。ロワール県が489人(-1)、死者116人(+6)。オート・ロワール県が29人(-2)、死者6人(+0)。ピュイ・ド・ドーム県が79人(-1)、死者18人(+0)。サヴォワ県が99人(-12)、死者28人(+4)。オート・サヴォワ県が295人(+6)、死者88人(+0)。

※上記のオーヴェルニュ・ローヌ・アルプ地域圏の統計には高齢者要介護施設分は含まれていない。

【ビジネス】
 感染拡大に伴う企業へのフランス政府の支援政策について,JETRO(日本貿易振興機構)パリ事務所による仮訳が以下のサイトへ掲載されており,企業関係者の皆様には有益な情報です。
https://www.jetro.go.jp/jetro/overseas/fr_paris/info/20200410.html


【報道概要】
●カスタネ―ル内務大臣は、今朝のFrance Interに出演し、「外出制限解除には様々な条件があり、(5月11日の解除は)あくまでも目標であり、 確実なことではない。昨晩,大統領が発表したことは、制限解除が5月11日ということではなく、制限措置は5月11日まで続くということだ。」と話し、引き続き外出制限を遵守するよう注意喚起をした。5月11日以降の具体的な措置については、今後の医療データをもとに検討し、2週間以内に発表する予定。なお、これまでにフランス国内で1,180万件の検問が行われ、70万4千件の違反があった。

●ブランケール国民教育・青少年大臣は、France2の取材に対し、5月11日の学校再開について、生徒が一斉に学校に戻ることはなく、段階的に再開していく必要があると話した。5月11日から夏休みが始まる7月4日までに、学習体制を取り戻すことを目標としている。また少人数クラスでの授業や生徒・教師へのマスク配布も前向きに検討する。今後2週間かけて方策を詰めていく旨を発表。

●3月16日以降、フランスでは1,250万人の小中高生と260万人の大学生が遠隔授業を受けている。(家庭環境の違いによる教育格差などの)社会的不平等に対する戦いとして,また(親の)仕事復帰を助けるためにも、政府は学校再開を決めたとしている。一方で、教職員組合では「映画館や劇場などの公共施設は閉鎖を延長するのに対し、なぜ感染リスクの高い学校を再開するのか」,「学校再開の具体的な策が見えない」等の不安の声が上がっている。

●Mediametrie(視聴率調査研究所)調べによると、昨夜のマクロン大統領のテレビ演説を3,670万人のフランス国民が視聴し、視聴率は94.4%で、フランス第5共和政の下で最も高い数値となった。

●リヨン近郊のMions市では、今週から住民に向けてのマスク配布が開始される。再利用可能な布マスクが各世帯に郵便で届く予定。Mions市の人口は1万3,500人で、2万枚のマスクが用意されている。

●7月中旬までの大型イベントの開催禁止令を受け、以下のイベントが中止を発表した。Jazz Vienne (ヴィエンヌ市)、Les Nuits de Fourviere(リヨン市)、Felyn Festival(Groupama Stadium)、Printemps de Perouges(アン県サン・ヴルバ市)、Europavox(クレルモン・フェラン市) 、Paroles & musiques(サンテ・ティエンヌ市),Montelimar Agglo Festival (モンテリマール市)

●オーヴェルニュ・ローヌ・アルプ地域圏では、この1か月降水量が低く、干ばつが起きている。土の湿度が既に夏の数値になるほど乾燥しており、農作物に影響が出ている。


【在外選挙】
 4月15日,在リヨン領事事務所において「衆議院静岡県第4区選出議員の補欠選挙に伴う在外公館投票」を実施予定でしたが,新型コロナウイルス感染症の拡大状況等を踏まえ,投票される方々の感染予防等の観点から,当事務所での在外公館投票は中止することとなりました。
 諸制約はあるものの,「郵便等投票」又は「日本国内における投票」で投票可能な場合がありますので,詳細は以下をご参照ください。
https://www.lyon.fr.emb-japan.go.jp/files/100044332.pdf

※なお,領事事務所は外出制限措置前と変わらず,9時~12時,13時45分~16時30分まで開館しており,婚姻届等の受理,パスポート・各種証明の発給,事故・盗難被害にあわれた邦人の方への援護業務を行っています。お電話での各種相談も受け付けておりますので,お気軽にご連絡ください。